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基礎編|迷惑メール対策法

これから日本でも迷惑メール関連の対策法が立て続けに施行されます。ひとつは経済産業省、もうひとつは総務省。いずれも2002年の第154回国会(ムネオ問題や真紀子外相更迭、辻元秘書給与問題で騒がれた国会です)で可決成立し、そして同年7月には施行という運びです。それぞれを詳しくみていきましょう。

特定商取引に関する法律の一部を改正する法律

内閣が3月1日に国会に提出。4月12日に可決成立し、4月19日付けで交付となりました。 おもなポイントは、2月に施行された経済産業省令の改正と合わせると次の通りとなります。

  1. 事業者や広告主の電子メールアドレスの表示
  2. 商業広告である旨の表示
  3. 消費者がメールの受け取りを希望しない場合に、その旨の連絡方法の表示
  4. 消費者が受信拒否した場合の、再送信の禁止

マーケティング担当者のなかには、すべての企業メールに「商業広告である旨の表示」(このことは後でも詳しく述べます)が必要と思っている方もいますが、これは特定商取引、つまり通信販売などの商業広告メールが対象です。また、消費者からの配信の希望や許諾があれば、つまり正しいオプトインをしているのであれば、その必要はありません。


ただしその場合でも、消費者が今後受け取りを希望しない場合のための連絡方法(オプトアウトの方法ということ)は表示しなければなりませんし、事業者や広告主の電子メールアドレスの表示、および消費者が受信拒否した場合の再送信禁止も遵守する必要があります。
なお、この法律では以前から住所や電話番号などの表示も義務付けていますので、もし通信販売などを手がける場合は、これらの表示義務も合わせて守らなければなりません。


また、オプトインしていたとしても、その際に定義していた範囲以外の内容(例えば、「旅行の最新情報を配信します」と定義してパーミションを得たのに、不動産情報を配信する、など)だと、それは許諾を得ていることにはなりませんので、商業広告である旨の表示義務の対象となります。
この義務に違反した場合は、経済産業大臣名の書面による指示(つまり警告書)や業務停止命令などの行政処分の対象となります。改善指示違反の場合は100 万円以下の罰金で、それでも改善されない場合は犯罪となり「2年以下の懲役、または300万円以下の罰金、またはその両方」が待ち受けています。もしそれが法人であれば、3億円以下の罰金となります。


なお、上記第2項で、「商業広告である旨の表示」とありますが、2002年2月の省令では、件名欄に「!広告!」の文字を入れるというルールでした。しかしこれは、7月には別の表現に変わります。具体的には、件名欄の冒頭に「未承諾広告※」と表記することになります。


特定電子メールの送信の適正化等に関する法律

この、もうひとつの迷惑メール対策法は与党3党が提出しました。この法律の対象は広告主や事業者ではなく、Eメールの送信を実際におこなう者です。4月11日に可決成立しました。


おもなポイントは下記のとおりです。

  1. 広告または宣伝のEメールであることの表示
  2. 送信者の氏名または名称、および住所の表示
  3. 送信に用いたEメールアドレスの表示
  4. 送信者の、受信用のEメールアドレスの表示
  5. 通信拒否の通知をした者に対する送信の禁止
  6. プログラムで作成した架空のEメールアドレスへの送信禁止

なかでも特に重要なのは「6」の禁止事項です。前述のスパムジェネレーターなどでランダムに生成した大量の架空アドレスへの送信は、これによって取り締まりの対象となります。


こちらの法律は、特定商取引に限定していません。つまり通信販売等以外でも営利を目的とする団体や個人であれば適用となります。ただし正しいオプトインをしている場合はやはり規制の対象外です。
禁止事項を遵守していない送信者に対して、総務大臣は是正のための命令をだすことができます。違反者への立入検査も規定され、罰則として50万円以下の罰金も盛り込まれています。


以上をまとめると、下記の通りとなります。


法律名

特定商取引に関する法律の一部を
改正する法律

特定電子メールの送信の適正化に
関する法律

相当官庁経済産業省総務省
表示の義務
  1. 事業者や広告主の電子メールアドレス
  2. 商業広告である旨(表記は「未承諾広告※」)
  3. 受取拒否の連絡方法
  1. 広告または宣伝である旨(表記は左記と同じく「未承諾広告※」)
  2. 送信者の氏名または名称、および住所
  3. 送信に用いたEメールアドレス
  4. 送信者の、受信用のEメールアドレス
禁止事項
  1. 受信拒否された場合の再送信
  1. 受信拒否された場合の再送信
  2. プログラムで生成した架空メールアドレスへの送信
罰則2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金(またはその両方)、法人の場合は3億円以下の罰金50万円以下の罰金
その他同法で規定されている取引条件(氏名または名称、住所、電話番号等)の表示義務の遵守電気通信事業者は架空メールアドレスの配信拒否をできる
可決成立日2002年4月12日 2002年4月11日
施行2002年7月2002年7月
備考上記「表示義務」1~3は、2月の省令で施行

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